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ナース指導者が教える 地域包括病棟の入院受け入れ・アナムネ聴取とは

ナース指導者が教える 地域包括ケア病棟の入院受け入れ・アナムネ聴取とは

私の所属している病棟は地域包括ケア病棟です。地域包括ケア病棟は60日の期限にて入院受け入れをします。その中での入院受け入れとアナムネ聴取について書いていきたいと思います。悩まれている方は見ていただき参考にしていただけると嬉しいです。

地域包括ケア病棟とは

急性期治療を終了しすぐに在宅や施設へ移行するには不安がある患者様、在宅・施設療養中から緊急入院した患者様に対して在宅復帰に向けて診療、看護、リハビリを行うことを目的とした病床です。

地域包括ケア病棟

入院の流れ

予定入院・緊急入院の場合があります。予定入院とは当日入院する予定で来られる場合、緊急入院の場合は外来受診した患者が当日入院となる場合です。

  • 入院受け入れ
  • アナムネ聴取(ご家族・本人)インフルエンザ、コロナワクチン接種や洗濯物の出し方などのオリエンテーションも含めて行う。
  • 荷物を片付ける
  • バイタルサイン測定
  • 主治医より病状説明、今後の治療方針や急変時のCPRの有無も確認する
  • 食事が開始になる場合栄養士と主治医で看護サマリーを参考に内容を決定する
  • 薬剤部に持参薬確認してもらい主治医と継続する内服を決定する
  • カルテ処理(看護計画・入院時のADL・皮膚の状況・転倒の危険性などチェックし記入)

アナムネ聴取

アナムネーゼ(アナムネ)とは:病歴のことである。治療を行う前に本人や家族に現在の病気の経過や状況を尋ね。情報収集を行うことである。アナムネーゼを行う場合は患者の病についてだけでなく患者の周囲の生活環境などの情報を聴取する。こうして得られた治療に関わるあらゆる情報を医療従事者が共有して治療に役立てることが重要である。

アナムネ用紙(チェックシート)

以前は紙カルテだったのでアナムネ用紙がありそれに沿って病歴や現病歴を確認していましたが現在は電子カルテであるのでチェックシートだったり電子カルテの情報の項目をコピーして漏れがないように聴取しています。

聴取のポイント

  1. 入院前のADLやアレルギー、感染症、ペースメーカーの有無など聞きそびれがないようにチェックシートに沿って確認します。またお金に関しても病院は管理できないと伝えて自己管理にしたりして後で無くなったなどのトラブルがないようにする必要があります。今は携帯電話などもあるのでそれについても管理はできないと了承を得ます。
  2. 緊急連絡先や家族関係などにトラブルがある場合もあるのできちんと記録に残し急変時の対応に困らないようにします。聞いてなかったなどと言われることがないように記録に残します。
  3. 認知症の患者である場合は本人からの情報はできない場合もあるので看護サマリーや施設、家族からしっかり情報を取ります。
  4. 患者や家族が理解しやすい言葉遣いや医療用語、わかりやすく伝えます。
  5. 他の看護師が後からカルテを見て患者への対応の仕方がわかるように記録にきちんと残します。

アナムネ聴取後にすること

  • インスリンや水分制限がある場合は主治医へ確認後、次回実施できるようにセッティングします。
  • 認知症の患者さんは転倒のリスクを考えてナースコールの変わりのセンサー設置なども行います。
  • 夜間ポータブルトイレが必要な場合も準備しておきます。
  • 転倒の危険性によってベッドを低床に変えたり柵を3本にして転倒対策を行います。
  • カルテ整理を行い、足らない情報は再度後家族へ確認します。
  • 夜勤者へきちんと申し送ります。
  • 内服を自己管理か看護師管理かを決めてセッティングします。

入院時に気をつけていること

漏れがないように情報収集をすること、聞き忘れたことがあるときは必ずご家族へ再度連絡し確認することを行っています。また他の看護師がわかるように記録に残し情報共有をしています。転倒予防するための対策もきちんと行い、夜間転倒をしないようにします。病棟業務と並行して入院もとるので忙しい中の対応となりますので忘れることもありますが他のスタッフがこまらないように情報収集を行います。

最後に

新人看護師も入院を取りますがわからないことが多かったり、家族対応に困ったりします。その際に必ずベテラン看護師に相談してその場で解決するようにしています。ご家族は自宅に帰る前に聞き忘れることがないかを確認します。主治医との病状説明も忘れないようにして急変時の対応の仕方を確認するようにしています。後でトラブルがないように丁寧なアナムネ聴取をすることが大事であると思います。今回は入院受け入れについてを書きました。病院によっても違いがありますし、緊急入院と状態安定ではあるが入院だったり状況さまざまです。共通して言えることはご家族に丁寧に話したりゆっくり話したり、医療用語をわかりやすく伝えたり配慮することが必要です。見ていただいた方に参考にしていただけたら嬉しいです。見ていただきありがとうございました。

夜間急変について、夜勤についても書いていますのでよかったら見てください。

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