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ナース指導者が統合実習での実習を乗り越え 充実した経験となる方法 何を学んでほしいのかを教えます

ナース指導者が統合実習での実習を乗り越え 充実した経験となる方法 何を学んでほしいのかを教えます

8月から統合実習が始まる病院も多いと思います。私の病棟も統合実習受け入れていますが、全ての指導者や看護師ががいい実習にしてほしい、充実した実習にしてほしいと思っています。統合実習とは複数患者受け持ちして優先順位を学びます。それは似たような患者を受け持つ可能性もあり、難しいと感じることもありますがこれを理解できると実際現場に出てとても役に立ちます。まずは実習を乗り越え、充実した実習経験となるための方法を教えます。指導者から見た何を学んでほしいのかも伝えたいと思いますので良かったら参考にしてください。

統合実習とは

統合実習とは病棟実習で一番最後に行う実習で、患者2名を受け持ち優先順位を学びます。12日間の実習で外来と病棟合わせて統合実習といいます。3日外来、6日病棟、学校でも3日学ぶ日があり、合計12日間となります。地域包括ケア病棟や一般病棟での看護師業務をシャドーイング(見学)しバイタルサイン測定や環境整備は見学から実施を行います。全実習の集大成と言えます。

病棟の仕組みの説明

病棟の仕組みとしては看護方式は固定チームとなっており管理者、総リーダー、Aチーム、Bチームとなっています。チームにはリーダーがいて総リーダーへ報告、連絡、相談を行います。総リーダーは医師への報告、指示依頼をして、病棟の管理者への報告も必須です。

チーム

入院から退院までの流れを理解します

患者は入院をして退院するまでに他職種連携をして退院します。地域包括ケア病棟は60日期限があり60日以内に退院しないといけません。現在は超高齢化社会となっており地域包括ケアシステムを行っています。寝たきり移行するのではなく、早期退院を目指していく。病院も早期退院を目指し、退院後は高齢者のADLや病態にあった施設や病院、自宅でのケアが継続して行えるようにしていくシステムです。退院後はケアマネージャーと連携し訪問看護やデイサービス、また施設も患者さんの金銭面や介護度を考慮して決定していきます。

入院

参考サイト:厚生労働省

地域包括ケアシステムについては参考サイトをご覧ください。私のブログでも地域包括ケア病棟について書いていますので参考にしてください
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介護度についても介護度認定調査を病棟で行い、介護度に合わせた施設を決定していきます。介護認定調査についてはこちらを参考にしてください。
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他職種連携を理解する

他職種とは看護師の別の職種ですが、病棟では看護師以外の職種が患者さんに関わっています。医師・看護師・リハビリ・ソーシャルワーカー・薬剤師・栄養士です。そのメンバーで退院を目指して関わっていきます。早期退院を目指す病棟ではそのスタッフとの連携が必要です。そのため入院時の病状説明では医師、その後のカンファレンスでは他職種参加し情報共有していきます。ご家族への病状説明でも普段の様子は専門性を持った職種のスタッフしかわからないことを多いため、しっかり情報を伝えることで患者さんやご家族も理解できます。

他職種連携

看護師のシャドーイング

私の病院での統合実習は看護師のシャドーイングをメインとしています。経験を持たない学生のためできることはバイタルサイン、環境整備、シーツ交換のみ、もしくは見守りでの配膳です。オムツ交換は一緒に入り体を支えたりして介助は行います。それは看護師は受け持ちだけでなく他の患者のケアも行っているからであり、基本学生は受け持ち了承を得た患者しか対応できません。そのため受け持ち患者以外はシャドーイング(見学)をします。

複数患者受け持ち・優先順位を考える

統合実習は複数患者を受け持ちますが、学生1人に2名の患者を受け持ちます。その情報収集からバイタルサイン測定、ケアの把握、点滴、酸素療法など2名の患者の要因をもとに優先順位を考えバイタルサインを行います。それが正しいのかは看護師に行動計画を見せて確認します。検査や胃ろう、抗生剤などでも時間を考えて動かないといけません。それを学ぶための実習です。

事例1)発熱で入院、コロナ陰性、誤嚥性肺炎で絶食、抗生剤点滴1日2回(10時19時)、輸液は1日2本(500ml2本)、夜間は点滴持続せず生食20mlでロック。内服は朝夕あり

事例2)胃ろう造設後、朝昼夕注入あり。発熱はなく、本日検査なし。内服は朝あり

このような2名の患者を受け持ち優先順位を考えます。難しいですが、患者スケジュールを立てて行動することを学習します。時間ごとで何をしなくてはいけないかを考えます。発熱したり状態が変動することで再度スケジュールは変わるため考え直していきます。
解答)
  1. 朝の内服
  2. 輸液、抗生剤の時間(10時)バイタルサイン(発熱状況で優先を変更)
  3. オムツ交換、または清拭
  4. 胃ろう注入の時間(12時)
これに入浴、検査などで優先が変わる場合があります。

チームリーダー・総リーダー・管理者

病棟の仕組みをオリエンテーションで説明しますが実際に6日間の実習内でそれぞれ担当者につき見学します。報告・連絡・相談の大切さや入院、退院、家族との対応や病状説明、カンファレンスなどを実際見ることで確認します。管理者は説明のみ行い、役割を学びます。

チームリーダーとは

チームが円滑に動くように、全体を把握する。患者の状態変化が起きた際に総リーダーへ報告し、医師へ伝えてもらう。報告が遅くなると患者も辛い思いをするため連携が必要です。チームメンバーが円滑に動いているかを確認し検査や点滴など動きが低迷するところはフォローに入ります。また夜勤からの申し送りや次の夜勤への申し送りもきちんと行います。

総リーダー

総リーダーはチームリーダーからの報告を受け医師へ報告し指示をもらいます。指示が点滴や抗生剤の場合もあり薬局へ走り、取りに行き開始できるように優先順位を考え動きます。緊急の場合は管理者へも報告し病棟全体を把握します。医師の指示をチームへ下ろし、早期に対応できるようにしていきます。臨機応変が求められます。

管理者

私の病院の実習では学生は管理者から直接どのような仕事をされているのか説明を受けます。管理とはから始まり、看護部との連携とスタッフの健康管理や残業にならないように困らないように人数編成、勤務調整などスタッフ全体を考えています。働きやすくするには、病院目標、看護部目標から病棟目標を決めてみんなで取り組めるようにスタッフにも情報を共有していきます。

学生カンファレンスで話し合う内容なため、しっかり聞いてくださいね。

指導者が教える統合実習で何を学んでほしいのか

私が思うことは統合実習は学生での最後の実習となります。施設での実習などは残っていますが、勉強し国家試験を終えると看護師になり現場に入ります。その際に何もできない、何もわからないでは困る現状があります。

  • 今は超高齢化社会で地域包括ケアシステムがあり、病院も早期退院へ向けて対応できる地域包括ケア病棟がある。
  • 他職種連携がないと早期退院はできない、みんなの協力が必要である。
  • 独居や老老介護されているのが現状で施設検討、生活設計目的で入院している人も多い。
  • 看護師はチーム固定を行い、みんなで協力して残業0を目指し取り組んでいる。
  • チーム全体で協力し看護運営しており、ナースコール対応、ナースコール押せない方はセンサーマット対応、危険防止に取り組んでいる。
  • コロナ蔓延することもあり感染対策を重視して、スタッフが手指消毒・手指衛生を心がけている。
  • 家族対応をきちんと行っている。
  • みんなでの協力が大切である。
  • 臨機応変と優先順位を考えた行動はとても重要、必須である。
新人看護師を受け入れる病棟での指導者がいくつか挙げましたが私の意見もありますので病院によって、実習先によって多少違いはあると思います。考慮お願いします。

最後に

今回は統合実習での実習を乗り越え充実した経験となる方法、何を学んでほしいのかを教えますという内容で書いていますがどうでしたでしょうか。難しいと感じるかとも思いますが、実習に熱心である人ほど充実した実習を終えることができますし、看護師からも良いアドバイスがもらえます。これを参考にいい実習で終えて新人看護師として病棟に来てくださいね。待っています。見ていただきありがとうございました。

別のブログの統合実習の流れ、報告・連絡・相談、急変時の延命処置、CPR確認についてを載せています。よかったら参考にしてください。

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