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ナース指導者が教える 受け持ち看護師が行う栄養と排便のコントロールの基本と行なう方法

ナース指導者が教える 受け持ち看護師が行う栄養と排便のコントロールの基本と行なう方法

入院中に受け持ち看護師は患者の栄養コントロールと排便コントロールを行い体調を整えていきます。栄養コントロールは主治医と栄養士が行なっていきますが、受け持ち看護師も関わる部分が多く食事摂取量によって対応の仕方に違いがあります。排便コントロールは医師と看護師が行なっていきます。今回は受け持ち看護師が行う栄養と排便コントロールについて書いていきたいと思います。よろしければ参考にしてください。

受け持ち看護師の仕事とは

受け持ち看護師の仕事とは患者が入院中に治療し退院できるようにバイタルサインの測定、観察、ケアを行いますが、食事摂取量低下している時は主治医指示にて点滴を行います。内服もきちんと行えるように援助を行います。排便コントロールも行なっており、食事摂取量と排泄チェックも行なっています。きちんと排泄を行なっていないと食事も摂取できないからです。

バイタルサイン測定・観察

毎日バイタルサイン測定し発熱や血圧測定、脈拍、呼吸回数、酸素飽和度を確認します。また病態に伴う症状がある場合は処置を行います。点滴や注射で処置を行う場合と、皮膚の処置を行うこともあります。

ケア・点滴

ケアは医師の指示に伴い行います。皮膚のケアの処置・点滴や注射の処置があります。また検査も行い、処置が発生する場合があるのでその場合は採血や培養検査の採取を行い、提出することもあります。

食事摂取量のチェックとは

毎日朝昼夕の食事摂取量を把握し、カルテに記載しています。食事摂取量は主食、副食と食事が摂取できない時は濃厚流動食である栄養剤やゼリーを摂取しますが、その内容も記載しています。食事形態や食事内容の変更は医師と栄養士が行いますが摂取状況は看護師や言語療法士が知っている場合が多く、他職種で食事形態を検討していきます。

食事量低下時の対応

食事摂取量低下時の対応方法は主治医に確認後に行われますが、指示簿と言われる、主治医不在でも看護師が対応できる指示簿を確認して対応しています。指示簿に食事低下時は点滴(例パレプラス500ml1本)施行と指示が入っています。その際は指示に従って点滴を施行します。病院によっては直接医師に確認して点滴施行するところもあるかもしれません。

内服確認

内服は食事摂取後は配薬し内服してもらいます。自己管理されている方、一日配薬後自己で内服されている方は内服を行ったかのみ確認します。自己管理できない方は看護師は配薬し内服確認します。食事介助の方は粉砕にして内服介助を行うこともあります。配薬前にカルテで内容を確認し漏れがないようにします。

排便コントロール

毎日排便回数の確認を行なっています。病態によっては毎日便処置を行わないといけなかったり、胃ろう造設は−2日目で便処置を行わないといけなかったりと対応に違いがあります。排便コントロールができていないと食事摂取ができなかったり、嘔吐したりする患者もいるためきちんと調節し、排便3日目以上でピコスルファートナトリウム 5〜15滴と調節したり、マグミットやヨーデルと言われる内服を医師へ依頼し増やしてもらったりします。内服で排便が見られない時はレシカルボン坐薬やグリセリン浣腸を医師の指示簿で対応して行います。便の性状と量の確認を排泄チェックに記載されており、便処置後に排便があった際は記録に記載し全ての看護師や医師が分かるようにします。

排便コントロール

便の性状と量の記載方法(ブリストル便性状スケール)

私の病院では便の性状をブリストル便性状スケールで記載されています。

  1. 硬くてコロコロした木の実のような便
  2. いくつかの塊が集まって形作られたソーセージ状の便
  3. 表面にヒビ割れがあるソーセージ状(バナナ状)の便
  4. 滑らかでやわらかなソーセージ状(バナナ状)の便
  5. 軟らかな半固形上の便
  6. 境界がはっきりしない不定形の便
  7. 水様便
スコア1から2は便秘の便、3から5は正常の便、6から7は下痢の便に移行しています。

参考サイト:看護roo

排便コントロール後のケア

排便処置後に排便が多量に行われたり、漏れが生じたりすることもあるためオムツを使用したり、オムツ以外にもシーツ上に汚染が見られるためシーツ上にビニールを敷いて汚染予防を行なっています。また下剤を使用しても排便がない場合もあるため連日で便処置を行う時もあります。便処置をせず水様便が続く場合はCD(クロストリジウム・ディフィシル)感染症に感染していることも考えられるため、医師へ報告し検査を行う場合があります。陽性になるとバンコマイシンという抗菌薬の内服で治療されます。

参考サイト:看護roo

最後に

今回は栄養と排便コントロールについて書きました。看護師は食事摂取量と排便の性状、回数を観察し、処置を行なっています。排便に伴う皮膚トラブルもあるためオムツ交換時に観察をしています。自分で症状を言えない患者も多いため、看護師の観察力はとても必要です。これからも観察力を高めていきましょう。見ていただきありがとうございました。

別のブログでバイタルサインのコツと培養検査のコツを載せています。よろしければ確認お願いします。

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