ナース指導者が新人看護師とベテラン看護師のいい行動とNG行動 その問題点と解決策を教えます
私は今ナース指導者をしており新人指導と実習指導者、病棟でも指導位置にいます。その中で新人看護師もベテラン看護師も全てのスタッフに関わるのですがそれぞれのいい行動、悪い行動があります。それに対しての疑問点をいくつかあげて解決策をお伝えしたいと思います。
新人看護師とは
入職して1年目であり、プリセプター制度に伴い新人担当者の指導者が1人つきます。一年間新人研修と指導者つきで看護師としての業務が始まります。一年間の前半は病棟の仕組みから基礎技術の自立へ向けて見学・見守り実施・自立として病棟でもマニュアルに準じて業務を教えていきます。病棟での教育計画はOJTと呼ばれ1項目ごとに担当指導者が決まっており看護技術をマニュアルから教える仕組みとなっています。一年間新人ファイルに振り返りを行い記入していきます。指導者も記入し月毎に自己計画も立て達成できるように努力していきます。一年間の中盤から夜勤導入の研修を受けた後に指導者付きで夜勤導入が始まります。問題なければ自立となります。
ベテラン看護師とは
病棟での看護師の経験値は1年目は新人、2年目は指導者からの自立、3年目はチームリーダーとプリセプター4年目以降は委員会制度に参加、プリセプター、病棟でのチームリーダーと総リーダーも行う。ベテランと言われる人は5年目以上かと思います。10年目から20年目までになると超ベテランかと思います。これは私の経験からベテラン看護師の判断をしていますが経験が10年以上でも経験値がなければベテランと呼べません。またずっと外来だった、オペ室だったなど部署でのベテランとその後異動後1年だと病棟では経験がないと判断されて、指導者になれない場合もあります。
新人看護師のいい行動と悪い行動
新人看護師のいい行動と悪い行動をいくつかあげて問題点と解決方法を伝えたいと思います。
新人看護師のいい行動
- 積極的で何事も一生懸命である
- なんでも指導者に相談し行動するが自分の意見も持っている
- コミュニケーション能力があり、高齢者に優しく、丁寧語や尊敬語で話すことができる
- 情報収集をきちんと行い、指導された後も自宅学習を行えている
- 指導後は次回できるようになっている
これは新人看護師によってもできる、できないがありますが本当にできる新人は全てできる人もいます。これは努力と年配で看護師になった人もこれに入ることが多いです。
新人の悪い行動
- 無断遅刻・欠席がある
- スタッフや患者さんにタメ口
- 身だしなみができていない
- 指導されたことができていない
- 勉強を指導されても提出しない
- 努力が見られない
看護師だけではなくどこの職種についても悪い行動と見られかねない状況だと思います。これらのことに当てはまるとすぐ指導がいきます。あまり指導しても改善しないと、管理者に呼び出される傾向です。指導しても改善できない人は1年待たずに退職してしまう傾向にあります。
問題点・解決策
いい行動は伸ばしていく、悪い行動はなおしていくこれが指導者の役割です。それぞれの問題点に対して解決策を載せていきます。
無断遅刻・欠席がある
遅刻する時や欠席する時はいつまでにと入職時に説明があると思いますのできちんと時間を守ることが成人としてのマナーかと思います。連絡することで病棟管理者もきちんと受け入れるので丁寧な対応が必要となります。
スタッフや患者さんにタメ口
成人の基本として上司や患者さんには尊敬語や丁寧語が必要です。自分より年配の人に敬語を使える人間になりましょう。人間関係もそれができるできないで変わってきますし印象も変わります。できなくても意識を持ってすればできるようになります。
身だしなみができていない
身だしなみも成人の基本となります。病院は制服がありますが、清潔感とニオイには注意が必要です。病院では禁煙ですがタバコの口臭やニンニクの口臭などもよくあります。新人だけでなく全てのスタッフが気をつける必要があります。今看護師は白衣が白でないことがあり、私の病棟でも白と紺色など汚れもわかりにくくなっています。しかしニオイはわかりやすいため気をつけることが必要です。また髪型ですが今は少し緩くなっていますが業務に差しつかえないようにまとめたり、自然な髪色など病院のマニュアルにそった身だしなみを行うように指導されています。
指導されたことができていない
新人は1人の指導者がつくプリセプター制度を行なっていますが毎日にように指導されます。それを頭で覚えることはとても難しいためきちんとメモを取るように指導されています。メモは取るけれどメモのみで理解していないことや次回同じ処置を行った際に同じところで注意されることもあります。このようなことが続くと自己学習できていないと判断されます。メモはメモだけにせず、その日にまとめるように努力すれば次回わからない時に思い出すきっかけになると思います。
勉強を指導されても提出しない
新人は指導者に課題を出されることがよくあります。それは疾患の内容だったり、初めての処置であったりとさまざまです。その際に知らんぷりするのか忘れているのかわかりませんが、提出しないことがあります。その際は再度言われますが、何度言われても提出しないと指導を何度も受けるようになります。
努力が見られない
努力のみとは言われませんが、新人は覚えることがたくさんあり、努力で覚えるとしか言えません。その努力にどれだけ耐えることができるかで一年間の成長が変わりますし、日勤業務が自立できず、夜勤へ入ることができないというような状況にもなります。成長するためにも努力は必要となります。
ベテラン看護師のいい行動と悪い行動
ベテラン看護師の良い行動と悪い行動をそれぞれお伝えします。
ベテラン看護師のいい行動
- なんでもできる看護師が多い
- わからなくてもマニュアルへすぐ戻り理解力がある
- 医師へも会話することができ情報収集することができる
- 患者さんへのコミュニケーションが上手・敬語で話す
- 指導の上手で新人の世話も嫌がらない
- とにかく優しく丁寧
- 仕事が早く残業せず帰ることができる
- 身だしなみ綺麗
- ポジティブ
私でも憧れるベテラン看護師をあげてみました。ここまで全てできるベテランはいませんがこれに近い天使のようなベテランはいます。
ベテラン看護師の悪い行動
- 患者さんにタメ口
- すぐスタッフや患者さんの悪口を言う
- 業務に愚痴が多い
- 指導が下手ですぐ怒ってしまう
- ミスが多い
- 言動が怖い
問題点・解決策
ベテラン看護師は新人の見本となっていますが問題点もあります。その問題点と解決策を伝えます。
患者さんにタメ口
患者さんになれてくるとおばちゃん感覚からタメ口になってしまうこともあります。高齢者が認知症を患っていると特におきやすく成人としては注意しなくてはいけません。業務が忙しく言動に余裕がなくなるとおこりやすくなります。仲がいいことと馴れ馴れしいは違うため注意していかなくてはいけません。看護倫理や接遇でも研修を継続して行っています。
すぐスタッフや患者さんの悪口を言う
これは元々のベテランスタッフの性格とも言えますが全てのベテランでもなく、スタッフに1人2人見られることがあります。聞いている自分も嫌な気分になりますのでいい気分で仕事を終えるためにも悪口はなくしていきたいと思います。新人の悪口ではなく指導内容やできなかったこと、改善点をベテラン同士で話すことはありますがそれはリーダー会議などで話すため会議として認められています。
業務に愚痴が多い
ベテランが集まると愚痴が多くなります。業務だけでなく勤務体制や自分の悩みなど、お互い嫌な気持ちにはなりたくないためマイナスな感情で業務を終えたくないスタッフにとっては苦痛でしかありません。これはスタッフそれぞれが注意していかないといけないと思いますが、飲み会などになると愚痴を吐かないとやってられないこともあります。業務内では言わず、飲み会で言うようにしていきたいです。
指導が下手ですぐ怒ってしまう
今は怒って育てるよりも褒めて育てることが看護学校からの指導方法であり、あまり怒りすぎるとその厳しい状況に耐えきれずやめてしまいます。優しさと厳しさを持って育てると成長しやすいため上手に指導し一人前にする必要があります。初めてプリセプターや教育担当者になった人は必ず研修があるのでそれで上手になりますがそれを受けていない周りのベテランは意外と怒ってしまう傾向にあります。
ミスが多い
ミスをするとインシデント・アクシデントという報告書を書かないといけません。それを書いても再度起きる場合は再度対策を考えます。自分のミスは自分で解決するようになっていますのでベテランは高齢であるほど忘れてしまう傾向にあるため自分で努力する必要があります。
言動が怖い
怖いスタッフ・厳しいだけのスタッフがこれに入ります。今はあまりいないと思いますが、これは指導されるスタッフが泣いてしまうため管理者が指導に入る場合があったり、管理者でも対応できなければ看護部からの異動の事例が出る場合があります。
最後に
今回は新人看護師とベテラン看護師のいい行動と悪い行動を載せました。自分はベテランですがいい行動は当てはまらず悪い行動にいくつか当てはまることもあります。自分で自分を改善させるためにもいろんな人に見ていただき参考にしていただきたいと思います。見ていただきありがとうございました。
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