ナース指導者が教える 看護師のやる気を継続するコツ
看護師は一生懸命勉強し国家試験を受けて合格して看護師になります。なぜ看護師になったかといえばやりがいを感じて看護師になりたいと思う人が多く、看護師になったからには一生続けていける仕事と思っていることでしょう。看護師は責任のある仕事ですので学ぶことも多く、忙しさや研修の多さ、自己学習の多さに耐えきれず辞めたくなることも多くあると思います。私はナース指導者として新人教育や実習指導をしていますが自己の成長の努力の困難に耐えきれず退職される人も多くいます。今回は看護師を続けるにあたって辞めたくなった時に見てほしいと思い作りました。よかったら参考にしてください。
看護師を辞めたくなる理由
- 人間関係が厳しい
- 仕事量が多く残業が多い
- 研修が多く自己学習も求められる
- 患者さんや家族のトラブルを起こした
- 給料が少ない
- 子育てと仕事の両立ができない
一般の職業と違って向上心を求められやすく負担を感じることが多いと感じます。一つずつの項目について詳しくお伝えしたいと思います
人間関係が厳しい
人間関係は一般企業と変わりないと思いますが、経験数が浅いと精神的な免疫が少なく、ベテラン看護師の指導に耐えれなかったり、関係性を築くことが苦手な方は精神的に負担がかかることもあります。そのため人間関係を築くことができず退職をすることを選ぶ方もいます。
仕事量が多く残業が多い
看護師は1人で7人から20人程度の患者のケアと観察しています。この人数は療養病棟や一般病棟など患者の重症度によって違いはありますが受け持ち人数によって看護師1人に対する負担は多くあります。また急変や状態変化によって重症度は変化し、入院や退院、転院対応など緊急性に対応することも必要な仕事になります。新人はそれに対応することが難しく、ベテランによる指導で行うことを訓練しますが慣れるまで一つ一つ確認しながら行い残業となる場合も少なくありません。残業手当は緊急性の対応をした場合はでますが一般的な仕事の時間がかかってしまう場合には請求できない場合も多くあり、負担がかかってしまいます。現在は残業0を目標に働き方改革を行い、みんなで協力して仕事を終了しようとするように取り組みは行われています。
研修が多く自己学習も求められる
一般業も一緒かと思いますが、看護師はベテランになっても自己学習が必要で、そのために研修に参加するように求められます。「行かなければいい」と感じる人もいると思いますが病院は強制で研修となっており、自己成長を病院の目標にされていることが多く、指導されています。それを強制と感じる人もいると思いますが、看護師としての経験値を上げたい人にとってみれば研修は一つの手段となるため病院での評価を上げるためにも研修に積極的に参加することが必要とされます。評価が上がると給料にも反映される特典もあり、これは昇給や昇進につながります。
患者さんや家族のトラブルを起こした
看護師は一般的に接客業のような対応を求められることがあり、患者や家族に対する接遇が求められます。これも病院の評価にもつながり、病院目標、病棟目標とされていることも多いと思われます。今は目安箱が各病棟に置かれており、患者や家族からの苦情や励ましを病棟の評価として行っているため態度が悪いなど一般的な苦情に対応し病院の意識の向上に反映しています。患者や家族とのトラブルを起こすことは少ないと思われますが謝罪で解決できない時は管理者対応となる場合もあり、個人に負担がかかる場合も少なくありません。患者、家族対応に精神的負担も多くあると思われます。
給料が少ない
給料に関しては以前から言われていますが、患者のケアが給料に見合っておらず、精神的負担も多いため他の病院の給料と見比べて退職してしまうことも多くあります。入職したが自分が思っている仕事内容と違い、その割に給料が少ないと感じることも多いと思われます。
子育てと仕事の両立ができない
看護師は女性が多く、仕事内容は男性と変わらない、子育ては女性がすることが多く、育てながら仕事をすることも負担となります。保育園や幼稚園の迎え、子供が小さい頃の発熱は子育て看護師にはかなりの負担で家族の協力がないとできませんし、仕事場の理解と協力も必要となります。負担が多くなり、仕事量に対応できなくなるとパートに変更したり、時短に変更したり、業種を変えたりして退職となることも少なくありません。
ナース指導者が思う看護師のやる気を継続するコツ
- 人間関係がいいところを探す
- 定時に帰れる
- 給料が安定
- 仕事量が定時で終わる量
- 患者や家族からのクレームが少ない
- 研修が強制ではなく希望
- 評価はされるが頑張っているところを見てほしい・共感してほしい
私が思う看護師のやる気を継続するコツは看護師はいい仕事でやりがいのある仕事だと理解すること、感謝されていることを身近で感じることだと思います。看護師は自立心があり、自分で解決できるところは解決できるように努力しています。毎日頑張っていることを認めてほしいと誰しもが思っています。指導者が行うことは頑張っていることを認めて褒めることがとても必要だと思います。私の経験上で言うと看護学生と触れ合うと看護師の悪いところではなく、やりがいなどいいところを知ってほしいと思うので自分が小さい頃や看護学生の頃に抱いた夢や希望、やりがいを看護師の知識が少ない人に伝えると意欲につながります。これを伝えることで自分はやりがいのある仕事をしているんだと再認識することができると思います。マイナスのことばかり考えると卑屈になってしまうため、看護師は素晴らしい仕事なんだと感じることができる環境になってみることで気が付くこともあります。私も育児休暇をした際に看護師を一旦離れたこともありましたがその際は早く看護師に戻りたいと感じたこともありました。一旦離れてみることで気づくきっかけになるのではないかと思われます。
最後に
看護師は一生続けられる仕事、手に職をつけるには一番と小さい頃に母に言われました。でも「きつい、汚い、危険」の3Kを20年以上し続けると継続することは難しく、ため息しか出ない状況にもなります。辛い場面ばかりを考えてしまうのが原因ですがいい場面は「やりがい」を感じることこれしかないのです。継続するには「やりがい」を感じること、どうしても感じられなければやめるしかないと私も思います。やめてから考える方法もいくつもあります。何年も看護師をして尽くしてきたんだから別のことがしたいと言えて、なんでも選べる環境でもあってほしいと思います。でも「看護師は減ってほしくない」このためにブログを続けていきたいと思います。


