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ナース指導者が教える 夜勤の1日の始まりから終わりまでの時間と体力の使い方

ナース指導者が教える 夜勤の1日の始まりから終わりまでの時間と体力の使い方

今回は病院での看護師の夜勤の1日の始まりと終わりまでの様子と看護師の時間と体力の使い方を教えたいと思います。夜勤は寝れる夜勤と思われがちですがせん妄や転倒・転落との戦いです。どこまで防ぐことができるか1日の様子をお知らせしたいと思います。よかったら参考にしてください。

看護師の夜勤の1日

私の病院では2交替で夜勤は夕方から始まり朝まで16時間から17時間勤務しその中に2時間休憩があります。病院によって時間は様々だとは思いますが明らかに体力勝負です。何をしているのかをお知らせします。

夜勤準夜勤

深夜

体力勝負の夜勤内容とは (病院の場合)

  1. スタッフが3名
  2. ナースコール対応
  3. センサー感知対応
  4. トイレ誘導
  5. 急変
  6. 昼夜逆転患者の対応
  7. 認知症や夜間せん妄患者の対応
  8. 体位交換やオムツ交換(1人でする場合が多い)
  9. 夜間のトラブル対応
  10. 夜間入院対応または夜間転院・緊急手術など
それぞれの内容は病院や施設でも違いがあると思います。私が感じる体力勝負なところですのでご了承ください。

スタッフが3名

病院や施設の大きさによってはもっと少ないスタッフで対応している場所もあると思いますが、私の病院は40から50名くらいの患者人数に対してスタッフ3名で対応しています。夜間は休憩時間2時間のためその間はスタッフ2名で対応しています。

ナースコール対応

ナースコールは患者さんにとっては命綱です。それに対して一回づつ対応しています。時間がかかってしまうものから緊急性を要するものまで様々対応することがとても必要なことなのです。ナースコールの内容はトイレ、気持ち悪い、胸が痛いなど症状や希望を伝えてこられることが多いと感じます。

センサー感知対応

転倒・転落の危険性のある患者に対して入院時にセンサーマットやタッチセンサー、サイドコール、センサーベッドを使用することを許可していただき使用開始した患者がいます。それはご本人は理解されていない場合も多くふらつきがありトイレまで歩行してしまう方や夜間起きてしまいベッド周囲を歩かれる方や理由は様々です。ナースコールは押されず、センサーで感知し対応します。そのため夜勤で入眠していただくように眠剤も使用するためふらつきは無限にあります。センサー感知は数え切れないほどあります。

トイレ誘導

トイレ誘導はトイレまで杖歩行で行かれる方、車椅子で行かれる方、ポータブルトイレでベッドサイドで行われる方様々です。ナースコールで行かれる方、センサー感知して行かれる方も様々です。高齢者は夜間は頻尿になりやすく5分おきから1時間おきなど回数も様々、夜間のみオムツ使用し尿失禁され、交換を希望される方もいます。状況に応じて対応しています。

急変

急変は常に起こることを意識しています。日勤帯から状態が悪い方、夜間急に心停止、呼吸停止が起きている方など様々、救急カートも病棟にあり、CPRを行う患者に対しては医師を呼び1次救命、2次救命まで行うこともあります。1次救命とは胸骨圧迫・気道確保・人工呼吸(アンビュー)・心臓マッサージ・AEDまで、2次救命は昇圧剤を使用し挿管、人工呼吸器まで繋ぐこともあります。これはご家族の希望状況によりますので入院時にCPR(急変時のどこまでするか)の確認をすることが重要となります。CPRをする場合は他病棟のスタッフを呼ぶ場合もあります。

昼夜逆転患者の対応

入院中は昼間入眠してしまうことも多く夜間眠れないと言われて眠剤を希望される患者も多くいます。その場合、夜間トイレに頻回に行く、お腹空いたなどの訴えに対応することがあります。

認知症や夜間せん妄患者の対応

高齢者は認知症を持っていることも多く、「家族は?家に帰らな」と言われることが多く、歩き出しスタッフが付き添う場面も、夜間せん妄は今の状況が理解されてなく、夜間のみ不穏言動や、行動があることもあります。日勤帯で医師に相談し早期に内服治療開始したり、必要時はセレネースの注射を行う場合もあります。暴れてしまうこともあるため、患者やスタッフが怪我をしないように早期に対応して入眠を促します。そのため薬が効きすぎると調節が効かず昼間に寝てしまい、食事摂取できず、点滴したり、誤嚥して発熱したりと状況が変わることも多々あります。

体位交換やオムツ交換(1人でする場合が多い)

夜間は自己体動ができない患者に対し介助で体位交換を行います。スタッフが休憩中は残りのスタッフが1人で行うこともあり、その際にオムツからの便漏れ、尿漏れがあり交換することもあります。なるべく2名体制で行いますがナースコールやセンサー対応で1人対応し、残りのスタッフがオムツ交換、体位交換をすることもよくあります。

夜間のトラブル対応

夜勤のトラブルというのはチューブを自己抜去されることです。例えばフォーリーカテーテル(膀胱留置)ですがオムツでも尿が出ない方に対しては膀胱留置カテーテルを挿入していることがあります。また点滴ルート、経鼻カテーテル、胃ろうチューブ、など様々です。命綱チューブ抜去防止するために両手にミトンをしたり、抑制帯を使用する場合もありますが基本はしていません。夜間チューブが抜去された場合は医師へコールし対応することが多いです。病院によって対応の仕方にマニュアルがあると思います。

夜間入院対応または夜間転院・緊急手術など

夜間入院対応する場合もありその時はスタッフ1名とられます。また急変時対応できない病院から総合病院へ転院になる場合もあります。夜間急変時総合病院では緊急手術になる場合もあり、それぞれの病院や施設で対応は違いがあると思います。

夜勤での時間と体力の使い方

夜勤では行うことが多く、忙しい日と落ち着いている日と様々です。新人は時間の使い方やスケジュールを立てることができず、一つずつ時間がかかるため時間通りに業務が終わらないことも多々あります。そのため業務の最初にスケジュールを立てて、チェック項目を作り行っていくことが望まれます。夜勤は時間通りに終わることはない、緊急性が要することも起こりうると意識して動いていくことが必要です。転倒・転落の危険性、早期対応、危険予測もとても重要です。夜間どのように対応するか判断できる力も必要です。体力については休憩時間はきちんと取り、食事や水分を摂ることが大切です。自己の体調管理も日頃からしていくことで夜間の業務も行うことができます。

最後に

夜勤は体力勝負と思っていますが、そのためには自己の体調管理がとても必要です。私も夜勤後は自分の体調を整えることを意識しています。好きなことをして睡眠をしっかりと取り、次の業務に臨む。看護師という職業の大変さから退職してしまう人もたくさんいますが私は今でも夜勤をしています。看護師の3K(きつい・汚い・危険)を考えることもありましたが、今ではやりがいを感じることもあります。まずはなぜ看護師になったのかを考えるとこれを克服できるので考えてみるといいかと思います。見ていただきありがとうございました。

別のブログで夜勤について、3Kについて作っていますのでよかったら見てください。

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