ナース指導者が教える デイサービス・デイケア・ショートステイとは
私は地域包括ケア病棟で働いていますが退院後は介護サービスを利用して施設や自宅で過ごされる患者さんがほとんどです。その中でデイサービスやデイケア、施設のショートステイを利用します。今回はこれらについてお伝えしたいと思います。また病棟で行う退院前カンファレンスの様子も書いていますので参考にしてください。
デイサービスとは
主に介護を受けている高齢者が通って利用するサービスです。デイサービスは通所介護ともいい送迎付きで食事や入浴、レクリエーションなども受けられます。身体を動かすことや仲間ができる社交の場を提供し閉じこもり防止、孤独の解消やストレスの軽減、精神面の維持向上を図ります。毎日介護を行っている家族の負担軽減も大きな役割となっています。
1日のスケジュール
- バスや車での送迎
- 入浴(介助での入浴)
- 昼食
- レクリエーション(個別的に折り紙や工作)
- レクリエーション(集団で体操やゲーム)
- おやつ
- バスや車での送迎
レクリエーションの間に休憩時間もあります。
お泊まりデイサービス
デイサービス利用後にそのまま施設に泊まるサービスとして「お泊まりデイサービス」もあります。ご本人の状態や希望によって選択されることになります。お泊まりデイサービスは介護保険が適用されず宿泊費は自己負担となります。
デイサービスの利用料金
デイサービスの自己負担がくは費用の1割です。しかし65歳以上で現役なみに所得がある利用者の自己負担は2割または3割となります。要介護度、利用時間、利用するデイサービスの種類、施設の所在地によって金額が異なります。介護保険の給付の対象になっていない食事やおむつの代金、娯楽で使用する材料費などは自己負担となります。送迎料金は利用料に含まれています。
参考文献:健康長寿ネット
デイケアとは
デイケアとは通所リハビリテーションと言われており要介護者が介護老人保険施設、病院、診療所などにつくられた施設に通い理学療法士、作業療法士、言語療法士などの専門スタッフによる「機能の維持回復訓練」や「日常生活動作訓練」が受けられるサービスです。リハビリテーションがメインのサービスで主治医の指示で受けることになります。
1日のスケジュール
8:30 朝礼にて送迎の変更などを打ち合わせ
9:00 バスや車で送迎開始、何回かに分けて送迎する
9:30 利用者が揃ったらバイタルサイン測定(熱、脈、血圧測定)
個別作業・レクリエーション(折り紙、編み物など)
10:00 介助にて入浴
11:30 食事の準備
12:00 食事の配膳、内服
13:00 体操やレクリエーションリハビリテーション
14:00 休憩
14:30 おやつ
15:00 送迎
このような内容で1日を過ごします。体調が悪い方はすぐ受診もできます。スタッフは看護師、理学療法士、介護福祉士などで対応しています。レクリエーションも利用者さんが行いたい内容を行います。利用者の対象は要介護の認定を受けた方が対象となります。
通所リハビリテーションでの業務で楽しかったこと
利用者さんはリハビリを一生懸命行います。それに対して介助を行いました。高齢者なので軽度の認知症はある方が多かったのですが会話は楽しくレクリエーションも楽しんでいただけました。レクリエーションは個別的には編み物でカバンなどを作ったり、男性は新聞を読まれる方も多かったです。体操は手を伸ばしたり、足の上げ下げをしたり音楽に合わせて行いました。集団レクリエーションは風船バレーをしたりなげわをしたり、高齢者の方が行え、楽しめるレクリエーションを行いました。
参考文献:健康長寿ネット
ショートステイとは
ショートステイには短期入所生活介護と短期入所療養介護があります。
短期入所生活介護
老人短期入所施設、特別養護老人ホームなどで短期間入所をしてサービスを受けることができます。連続利用日数は30日と決められています。対象者は要介護認定を受けている方であり、利用者の心身の状況や病状が悪い場合、介護者である家族の疾病、冠婚葬祭、出張や介護者である家族の身体的・精神的負担の軽減などが条件となります。利用料金は65歳以上の方は1割または一定以上の所得がある場合は2割、特に所得が多い場合は3割となります。40歳から64歳までの方は1割となります。
短期入所療養介護
介護老人保険施設、療養病床のある病院や診療所などに短期間入院し、看護、医学的管理の下で介護、機能訓練、医療処置、日常生活上の世話を提供するサービスです。利用者の体調が悪く自宅では介護が厳しい時、介護する方が病気になったり入院し介護ができない場合、介護者が旅行や休養をとる場合、冠婚葬祭などで介護ができない場合などで利用します。介護する方の負担を減らすために利用しています。
参考文献:健康長寿ネット
地域包括ケア病棟での退院前カンファレンスとは
地域包括ケア病棟とは入院期間60日と期限があり、その中で治療、リハビリ、退院調整を行う病棟です。早期退院を目指して入院時からカンファレンスを行い、退院に向けた取り組みを他職種で行います。その中で退院調整を行いますが退院前カンファレンスでは入院元の施設へ戻ったり、退院後のショートステイやデイケア、デイサービスを使用するなど決める必要があります。ケアマネージャーが介護度に合わせたサービスを受けることができるように調整するため退院前カンファレンスに参加されます。退院後に訪問看護も利用される場合もあるのでその際もケアマネージャーが調整をします。退院までの介護認定調査も行い、介護度に合わせたサービスを受けることができるように他職種との連携が必要となります。
最後に
今回はデイケア、デイサービス、ショートステイについて書きました。地域包括ケア病棟のスタッフでも理解しておかないと退院時カンファレンスで指導もできないと感じることが多くあります。私はデイケアで働いたことがありなんとなく内容は知っている程度でしたが調べ直し、理解することで全体的な退院後の生活についても理解することができました。今後は病棟での退院時の指導で役に立てたいと思います。
見ていただきありがとうございました。
地域包括ケアシステムや退院指導や介護認定調査についても載せているのでよかったら参考にしてください。
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