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ナース指導者が新人看護師に教える 電子カルテ記録の現状と気をつけること

ナース指導者が新人看護師に教える 電子カルテ記録の現状と気をつけること

現代看護師は情報収集と記録を電子カルテで行う事が多く、紙カルテは少なくなってきています。今の病院での電子カルテの現状とどのような点に気をつけて記録を行っているか新人看護師さんへ向けてお伝えしたいと思います。よろしければ参考にしてください。

電子カルテからの情報収集

情報収集というのは受け持ち患者さんの医師、他職種、前日の看護師の記録を確認し、情報として収集し処置やケアに役立てていくことです。電子カルテは誰でも見れるわけではなく医療従事者のIDとパスワードがないと見ることができず個人情報は守られています。基本的に医療従事者は個人情報保護に準じて情報保護を行い、情報を取り扱っています。元々は紙カルテに記入していましたが紙は管理が緩いイメージもありました。その後電子カルテとなり今は全てパソコンで記入し管理を行っています。

電子カルテの全て

  1. 病名 (医師が診断名を入れます。)
  2. 既往歴(入院時アナムネ聴取した内容を入れます)ペースメーカーや骨折後のボルトが入っているなど今後検査ができない場合があるためきちんと確認が必要です。
  3. 現病歴・生活歴・家族歴(入院の経緯と状況を確認、入院前に独居か施設か退院後どうするのかなどの情報が確認、判断できます。)
  4. アレルギーや感染歴(入院後食物、薬物アレルギーがあるかを確認、早期に栄養士や薬剤師、主治医へ報告し対応します。)
  5. 看護計画(入院時の情報から看護問題を立てて看護計画を立案します。)
  6. 経時記録(毎日の経時記録を行います。病院によってはSOAPにそって記録する場合もあります。)

電子カルテからの情報収集の場合に気を付けていること

  1. 電子カルテはID、パスワードで管理されており個人情報は守られていますが、パソコンから席を離れる場合は必ずカルテを閉じて離れます。
  2. 情報収集は業務の最初に行いますが後の業務を考えて時間短縮で行います。
  3. 他職種や医師の記録の情報収集も行うため医師の記録内容を理解できるようにしておきます。
  4. 定期的に病状説明されており、病状説明はご家族や患者さんへの情報となり、統一した対応を行うためにもきちんと情報を取り理解しておく必要があります。
  5. 電子カルテは画像と連携しており検査の内容も把握しやすいためきちんと検査データを理解できるようにしておきます。

電子カルテの記録の現状

  1. 入院時受け入れする場合はアナムネ聴取からカルテ作りも看護師が行い、記録し情報を整理します。
  2. 毎日経時記録、病名によっては毎日必ず記録をしないといけない内容もあります。例えば、転倒転落対応しており、センサーマットなどを使用している場合はその記録が必要です。心電図モニターなどのモニター使用している場合も観察内容は記録必要となります。またフォーリーカテーテルが入っている場合や特別な処置がされている場合などは注意が必要です。経時記録はバイタルサインや食事、排泄回数、観察項目、処置指示、看護指示など実施したら記入し、処置指示や看護指示などコストがかかる場合も実施のクリックと記録を残さないといけません。
  3. 退院、転院などは看護サマリー(看護添書)も必要で看護師で電子カルテで記入し準備が必要です。
  4. 記録は簡素化になっていますが、状態が悪い患者さんの記録は急変の可能性もあり急変した場合にカルテ開示が求められう場合もあります。自分を守るためにもきちんと状況を細かく記録することも必要です。
  5. 業務が多忙の中記録し忘れたとならないように、他の看護師が記録の際に未記録を確認しチェックをしています。それをお互い確認して未記録を防いでいます。
  6. 看護問題から看護計画を立案しますが、患者さんの状態に合わせて看護計画を評価しています。そのため経時記録は看護計画にあった内容を書いて、看護問題や看護計画があっているのかも確認しています。

電子カルテ記録で気を付けていること

誰が見てもわかる内容で文章もおかしくないように、誤字脱字がないように気を付けましょう。使っていけない文字もあります。病院のカルテの書き方も何を書くのか最初はわかりません。そのため他の看護師はどのように書いているのかも見ると勉強になります。新人のうちは他の看護師の記録を見ながら書いていくと理解しやすいと思います。また新人のうちは慣れるまでSOAPで書く練習をしてそれに慣れたら経時記録として書くようにしていることが多いです。SOAPとはS)患者の訴えO)観察情報A)アセスメントP)プラン、対策のことですがその基盤の書き方ができると経時記録も書きやすいと思われます。経時記録はSOAP の内容が全て書かれています。それは病院のマニュアルにそって確認し書くことを心がけましょう。

SOAP記録と経時記録の例

  • S)きつい。
  • O)T38.0 BP120/60mm/Hg体熱感あり。
  • A)発熱、血圧安定している。解熱必要。
  • P)指示簿よりアセトアミノフェン坐薬を挿肛する。

経時記録:「きつい」と訴えあり、T38.0 BP120/60mm/Hg 体熱感もあり。指示簿よりアセトアミノフェン坐薬挿入し寝具調節を行う。

経時記録の方がまとめて書く事ができます。病院によってSOAPで書くところもありますのでマニュアルを確認してくださいね。
看護記録
どのようにしたらきちんと記録をする事ができるのか。SOAPの書き方を学び、SOAPに慣れた後経時記録(経過記録)も書けるように、記録が薄くならないように看護問題と看護計画に合わせた記録にしていきましょう。

最後に

今回は新人看護師さんも直面する電子カルテについてお伝えしました。実際に見てみると、情報量の多さにびっくりして全て把握できるのか不安になると思います。全て把握はできないため適宜確認して把握していきましょう。記録方法はまずはマニュアル確認し就職している病院の記録方法を確認して統一した方法で行えるようにしましょう。よろしければ参考にしてください。見ていただきありがとうございました。

またどのようにしたら短時間で情報収集できるのかも必要になるため別のブログで確認していただけるとお役に立てるかと思います。
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