ナース指導者が教える 看護実習指導の1日目から行っっていることとは
実習1日目のスケジュール
初日の実際
オリエンテーション
基礎実習の場合、統合実習の場合とオリエンテーションの内容は違います。
1学年、2学年で基礎実習があるので病棟を全く知らない状況ですのでしっかりオリエンテーションを行います。
病棟案内
病棟案内では病棟の様子やナースステーションの様子、消化器、消火栓の位置、非常口の場所を伝えます。針の入っている棚は医療安全にて鍵管理なども伝えます。ナースステーションの救急カートの位置や一般ごみ、感染ごみの設置場所、使い方も再度伝えます。入浴場、入浴見学の仕方、患者さんのトイレの場所なども病棟で違いがあるのでしっかり伝えます。病棟の仕組みも病棟案内にて伝えます。部屋の入退室時の手指消毒も実践しながら教えます。学生が使う病棟の体温計、血圧計、パルスオキシメーター(血中の酸素量を測る機械)などは病棟から貸すため毎日実習前後に物品チェックを行いますが仕方も説明し実践してもらいます。
患者さんの紹介
病棟案内時に患者さんがいらっしゃればその時に学生の受け持ち患者の説明を行います。前もって患者さん本人やご家族には受け持つことの了承は得ているので受け入れはよく返事はしていただいています。退院する可能性もあるのでそれを考慮して患者選定を行います。基礎実習や成人実習は会話のできる患者さんを選定します。実習要項に合わせて患者選定を行います。統合実習は優先順位を学習するので病状の違う患者さんを2名選定します。老年実習は長期入院患者を1名選定します。実習の目標によって選定は変えています。
カルテからの情報収集
患者さんは初日に決定しますのでその後にカルテからの情報収集を行います。情報を疾患と結びつけてから患者さんとのコミュニケーションをとりにいきます。患者さんとのコミュニケーションを取る際に患者さん本人からの情報収集を行います。基礎実習はコミュニケーションをとることも実習ですのでしっかり話して情報を収集できるようにします。
コミュニケーションについては別のブログにて書いているのでよければご覧ください。
カンファレンス
カンファレンスは毎日行います。カンファレンスの議題は決まっていますが、決まっていない時は実習生が決めてカンファレンスを行います。学校の先生との時間を合わせて実施します。最初はぎこちないですが次第にコツを掴んでカンファレンスの進め方も上手になっていく様子があります。引っ込み思案の実習生も仲間とのコミュニケーションや病棟に慣れてくることでカンファレンスでの発言もしっかり行えるようになります。
実習1日目の実習生の様子
実習生は初日はとても緊張しています。初対面なので実習生もしっかり話す方もいれば、人見知りの方もいます。初日なのでまずは病棟の雰囲気を味わっていただき、今後の実習に向けての説明も行うことでしっかり実習が行え、学びになるように指導側も取り組んでます。
わからないことは質問を受けるので不安が増さないようにします。状況によってやり方も実習中に変わることがあるので変わった時は再度伝えています。オリエンテーションにて報告・連絡・相談が必要であると伝えていますので実習中はきちんと行えるように指導していきます。グループで実習をしているので実習生の間できちんと話し合いを行ってみんなが同じ情報を共有できるようにしています。
実習2日目以降にすること
実習2日目にすることは環境整備の見学・実施、バイタルサイン(体温・血圧・脈拍測定)の見学・実施を行い、処置や検査の見学、入浴や排泄介助の見学・実施を行ったりしていきます。安全面に配慮し指導者が指導していきます。
実習について思うこと
実習は長いようであっという間です。最初は基礎から始まり、何もわからない実習生が患者さんとコミュニケーションをとり、情報を得ることを学びます。コミュニケーションをとることは難しく会話するだけではない取り方もあったり、実習をすることで多く学ぶことができます。
このような内容も学校で学ぶだけでは実感することができず、患者さんと関わることで実感できます。実習とは看護とは何かを学ぶためのものだと思います。私も病棟で患者さんと関わることで看護師として成長できていると感じています。実習生さんにも患者さんと関わることで学びを深めていただきたいです。
最後に
実習生の受け入れは楽しいです。実習生さんは真面目で一生懸命さは私の励みにもなりますので、毎回私の学びにもなります。これからも実習指導の様子を書いていきたいと思います。読んでいただきありがとうございました(^^)
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