ナース指導者が教える 看護学校再実習で行うことと気持ちを上げる方法
私は病院で看護学校の学生の指導者をしています。病棟でも働いていますが実習受け入れ後、どうしても考慮できず不合格となり再実習となる場合があります。どのような時になるのか、またどうしたら再実習にならないのか、また再実習となるとテンション下がりますので気持ちを上げる方法を伝えたいと思います。よかったら参考にしてください。
看護学校再実習とは
看護学校の実習とはいくつもありますがその中で病棟の実習は各病棟に振り分けられて一定の期間実習を行います。それは基礎1から始まり基礎2、成人、老年、母性、精神、小児、外来、統合といくつもあります。それを3年から4年で終了し合格をもらわないと卒業できず、看護師国家試験も受けることができません。その中で実習で評価点が足りない場合再実習となります。
再実習にならない方法
- 評価点が足らない場合再実習となりますが再実習にならない方法としていくつかあります
- 欠席しない(学校によって発熱などやインフルエンザなどは考慮される場合があります)
- 実習での態度は必須なので積極的に実習をしてください。(学生同士の会話も注意)
- 情報収集からアセスメント、看護問題、看護計画を立案できるようにしておく。(看護展開できるかがとても重要)
- 指導されたことを次の日には改善できるようにしておく
- 学生のチームで協力してカンファレンスを積極的に進めていく
この中で実習態度と積極性は必須です。特に実習態度はカルテで情報収集しているときやスタッフや患者さんへの言葉遣いも注意が必要です。
再実習で行うこと
各病棟で再実習になった学生をまとめて一つの病棟で再実習となることが多いです。再実習を行うことは新しく受け持ち患者を決めてその方のバイタルサイン測定や環境整備、アセスメントから看護問題、看護計画を立案します。本実習でできなかったところを中心に実施していきます。
看護展開が理解できず再実習になった方
出席日数が足らないわけでもなく患者の情報から全体像は書けるがアセスメントが足らなかったり、情報を理解できなかったりすると看護問題につながらず、看護計画を立案することができません。また看護問題を上げても今の患者さんの状態に合わず何度も指導を受け書き直すこともあるかと思います。まずは患者さんカルテだけでなく患者自身からの情報をしっかりとること。情報を理解できるような知識をつけることはとても必要です。情報を理解した上で教科書に載っているような問題だけでなく個別性のある計画をたてましょう。またどの看護師でもこれをみたらわかる計画にすること、この患者さんにはこれが必要だと理解できるような内容にすることが大切です。
例)#転倒転落
- センサーを使っていること
- ナースコールが押せない
- 歩行器や杖歩行、ポータブルトイレを使用している
- 歩行時ふらつきがある
- 認知症がある
例)看護計画:転倒・転落を起こさない。(OP観察計画 TP援助計画 EP教育計画)
OP)バイタルサイン、センサーマット、3本柵使用、日中見守りにて杖歩行、夜間ポータブルトイレ使用、転倒歴あり。
TP)日中見守りにて杖歩行、夜間ポータブルトイレ見守り、センサーマットでコール対応。靴をきちんと履いてもらう。
EP)尿意、便意の時はナースコール指導を行う。トイレでの排尿後もナースコール指導を行う。
上の看護計画に個別性のある内容を追加して入れていきます。(認知症がある場合の声かけの仕方など)
気持ちを上げる方法
再実習になると気持ちが低下すると思います。そのため気持ちを上げる方法をいくつか挙げたいと思います。
最後に
今回は再実習について書きました。再実習になる方はいますがあまり落ち込まずにすることがとても必要だと思います。実習の評価に落ちて再実習になってもまたしっかり学ぶことができる機会をもらったと思えばいいですし、病棟側も頑張って欲しいと思っています。悩むこともたくさんあると思いますが看護師になって欲しいので乗り越えて欲しいです。
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