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ナース指導者が教える 新人看護師が気になる清拭・オムツ交換のコツ

ナース指導者が教える 新人看護師が気になる清拭・オムツ交換のコツ

今回は2024年新人研修で清拭、オムツ交換の指導を行いました。どのように指導しているか、実際の方法と注意点、コツを書いていきたいと思います。

病院で行う清拭とは

入院中、入浴介助にて入浴する場合、2回/週と回数が決まっていることが多く、入浴以外は清拭をします。清拭タオルはディスポを使用する場合とタオルを保温して行う場合もあります。私の病院も以前は業者に手密閉されたタオルを保温して使用していましたが今はディスポへ変わりました。

清拭の方法

物品準備

  • ディスポタオル(保温庫にて保温したもの)
  • ドライタオル(身体の水分を拭き取るために使う)
  • 着替え(清拭と同時に行うことが多い)
  • 保湿剤(皮膚が乾燥している場合に使う)

手順

  1. 行う場合にトイレ誘導します。
  2. 室温を23〜25℃に設定します。
  3. カーテンを閉めてプライバシーに配慮します。寒さ予防にて窓やドアを閉めます。
  4. 患者へ説明を行います。
  5. タオルの温度をスタッフの腕の内側で確認し使用する。
  6. 濡れたタオルで抹消から中巣へ拭いていく。(擦らず押さえるように)
  7. タオルは2枚使用し、上下分けて使用する。
  8. 終了後保湿剤を塗布する。
  9. 服を着せる(皮膚が脆弱の患者が多いのでスタッフ2名で行う)
  10. 高齢者は脱臼、骨折がしやすいため関節は支えて行う。
  11. 点滴がある場合は点滴から服を着せる。(滴下注意)

注意点

乳房は円を描くように、腹部は臍を中心に「の」の字を書くように拭きます。背部は横に向けて腰から肩甲骨に向かって力を入れて拭きます。食事前後は消化不良に通じるので避けます。肌を強く擦らないようにします。体を冷やさないようにします。ドライタオルは水分が残る際に使いますが使わないこともあります。保湿剤は高齢な方には必要です。

病院で行うオムツ交換

病院でのオムツ交換は1日に2回から3回しています。患者さんによっては排便回数や漏れがあるため回数に変動がありますが、オムツ代金もかかるためパットの大きさを調整し回数を減らすような対策をしてご家族へ負担が少ないにように対応しています。

オムツ交換の方法(陰部洗浄・陰部清拭)

物品準備

  • オムツまたはリハビリパンツ、オムツパット(患者の大きさに合わせたもの)
  • 院部洗浄用ボトル(洗浄剤入りの38〜39℃の微温湯)
  • ディスポ手袋・エプロン
  • 廃棄用ビニール袋
  • 清拭用タオル(ディスポ)
  • 必要時防水シーツ

手順

  1. 感染対策によりビニールエプロン、手袋を使用します。(スタッフ2名で行います)
  2. プライバシー保護にてカーテンを行い、患者さんへ説明をします。
  3. 患者さんを仰臥位にし膝を立ててもらいます。
  4. 腰から大腿部まで露出してタオルをかけるなどできるだけ露出を少なくします。
  5. 防水シーツを臀部の下に敷くこともあります。
  6. オムツ、パットを広げ手順しておきます。
  7. 泡を使用する際はしっかり流します。今は洗浄液入りの微温湯を使用する場合もあります。
  8. 尿道口から肛門に向けて一方向に洗います。
  9. 男性は性器をもちあげ亀頭の包皮の内側や陰嚢の裏側も丁寧に洗うようにします。睾丸は圧迫しないようにします。
  10. 女性の場合はまず恥骨部、鼠径部を洗います。大陰唇を開き、小陰唇との間もしっかり洗います。
  11. 清拭用タオルで拭きます。
  12. 側臥位に向けて汚染オムツを新しいオムツに交換します。
  13. 必要時指示の軟膏を塗布します。

注意点

皮膚トラブルも起こしやすいので陰部洗浄は丁寧に行います。拘縮している患者もいるので無理に股関節は開かないようにします。便が付着している時は先に便を除去して洗浄を行います。

清拭・オムツ交換のコツ

清拭も陰部洗浄もスタッフ2名で協力して行います。2名で協力して行うことで患者さんに負担をかけず短時間で行うことができます。拘縮があったり点滴をしていたりする患者さんの清拭やオムツ交換を行う場合が多いため、着せるときは拘縮や点滴側から着せる。脱がせる時は健側から脱がせるなどどのようにしたら安全に行えるかを考えながら行う。また清潔、不潔も必要なため意識を持って行うことが必要です。

清拭

最後に

今回は清拭・オムツ交換でのコツを書きました。患者さんに安全に羞恥心を少なくするような援助が必要です。まずは患者さんの立場になって行うように心がけることが大切です。見ていただきありがとうございました。

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